対話力を見失う男の子だんまりを決め込む男性に向かって怒りを露にする女性の構図、 これは男女のいさかいではよく目にする光景にあたると思います。 最初のうちは自分が見初められたことの嬉しさだけで立ち行く恋愛も、 お互いの利害がカップルの二者間において鮮明となるうちにはやがて、 これまでの蜜月期は険悪なムードへと摩り替わっていきます。 ![]() 主には対話というツールでもって状況の打破を試みます。 ところが、男性は口を動かすよりも先に行動でもって様々を示してきたものですから、 いざ、親しんでいたいはずの相手との間に言葉を要求されると戸惑ってしまうのです。 しかも、男性にとって言葉を発することとは大概が、人に出し抜かれないための手段でした。 いかに自分を見せずに相手から重要な情報を巧妙に抜き取るか、 この点にエネルギーを注ぐためのツールでもあったのです。 従って、何も言わなくてもわかってくれる懐にあたるはずの女性が、 自身に対話を求めてきたとなればそれは攻撃性を示される象徴以外の、 何者でもなくなってしまう男性もいるわけです。 そして、ここに戸惑うばかりとなる男性だけは途端に自らの法則による束縛を体験し、 無言や拒絶の態度の上にどっしりと座り込んでしまいます。 コミュニケーション・コンプレックスによって思考を停止させるこの点が、 何よりも女性にとっては理解し難くもあります。 元来、女性同士の関係性において女性は言葉を発することや対話が、少なくとも、 何らかの危機を危機でなくして来た素晴らしい体験を積んでもいます。 つまりは「こんなに役立つものはない!」と思わざるを得ないものが、 女性にとっての身近な対話でもあるわけですがこれを率先して扱いもせず、 ただただ、男性が機嫌を悪くするばかりとなると今度は、 彼が、何らかの常識を欠いた酷い変わり者である気もしてくるのです。 ここを“女性にとっての常識を欠いた”とするとより正確な表現となりますが、 「男らしく」の名の下に多くの男性たちは自身を矯正し、自我を形成します。 それは無意識のうちに成されてきた根深いものでもありますから、女性の扱ってきた、 身近な者同士におけるコミュニケーションの有意性を実感し、これを率先して、 男性に扱ってもらうためには何らかのきっかけによる モチベーションの向上とトレーニングとが必要になります。 しかし、これは男性の触れられ慣れていない傷口へと直に触れていく行為ですから、 まずは動揺を恐れて態度を冷たくしたり怒り出すことによっても、 男性は真の顔に触れられることに対する防衛を試みることでしょう。 この特徴は女性にとっても、多大なるストレスとなるはずです。 言うなれば、女性の側にも相当な自我力が要求されます。 従って、この腫れ物には全く触れずに快楽のみを追求する男女関係の選択も、 もちろん、女性の側には提供されていますし、私は、 こちらを選ぶことを間違いであるとは思いません。 しかし、もし、心から大切な男性ができて彼と真に分かち合いたいと思うならば、 その時は腫れ物を慎重に触診しながら相手と繋がっていくための、 修羅場に取り組んでみてもよいのではないでしょうか。 そして、身近な女性と共に男性自身も、自分と向き合ってみてもよいのではないでしょうか。 3年目以降の恋愛関係を築いていくためにはこの腫れ物の部分とどう向き合っていくか、 そこが、男女ともに強かに要求されてくるはずです。 AboutSite
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