私の場合のパニック@恋愛〔絆の源泉を探して〕に登場した知人のパターンとは異なりますが、 私も、恋愛でパニックと精神否定状態に陥った経験があります。 知人の場合は圧倒的に他者否定型でしたが、私の場合は自責と他責を繰り返しました。 これもまた、3年目の出来事でした。
当時、つき合っていた人の言動に不快感を覚える回数が徐々に増えてきたのです。 例えば、夜食をとりに寄ったラーメン屋の店員さんが、メニューを置いて立ち去った瞬間の出来事です。 特に、その店員さんに何か因縁をつけられた様子もなかったのに彼が、 「なんだ、あの百貫デブっ!馬鹿が!」と小声で管を巻いたのです。 思わず、「何か、されたの?」と訪ねると「いや、全然!」と彼は答えます。 「俺に彼女がいるからってデブは妬いてんじゃないのー、ってねえ?」と、私に話題を振ってくるのです。 私には、店員さんの体型ばかりを必死になって突かなければならない、 やけに強がることに懸命な彼の本心が全くもって不可解でした。 その店員さんが私に色目を使った感じも全くなかったですし、むしろ、 社員教育の行き届いたホテルマンのような接客態度をされるかたでして、 純粋にいい店員さんのところでお客になれたなぁと思ったくらいです。 そして、このあたりを境にして徐々に彼のもう一面がわかって来たのでした。 彼の動向が最もな原因で起こったトラブルに際しても、 相手側から注意を受ける際には私と彼のお父さんだけを残して彼一人、 さっさとその場を立ち去っては遠くで時間を稼いで来るといった具合です。 また、彼の叔母さんが酔った勢いで私と彼の弟が連れて来た彼女を何の脈らも無く罵った折にも、 堂々と知らん顔を決め込む等、私自身、開いた口が塞がらない顔を何度か経験したのでした。 結局のところ、この人とは結婚に至ることも無く私は別の男性と結ばれましたが、 それでも今、そんな彼と2年もつき合えたのは何故だったのだろうとは思います。 実は、私たちカップルの成立では「電車男」に近いドラマを前提としていまして、 彼の背後には職場の年配者から成り立つ、膨大な恋愛サポーターが存在していたのでした。 そのサポーターたちは彼女のいない彼の恋を成就せねばとイベントに参戦し、 当の彼は彼で、初めての彼女が欲しくてたまらない時期にあったらしく、 あちこちで自分の恋心を告げて回っていたようなのです。 この情熱の勢いが相応に効いていたのか当初、 彼はそれなりに紳士的な人ではあったのです。 片や、私は、自分の彼氏が絵に描いたような王子様や英国紳士でなくてもいいから、 普通に肩を並べてやっていければいいなぁという思いが徐々に鮮明になっていったのでした。 でも、この人との恋愛の日々にはやっぱり、無理が祟ってしまったのでした。 私が、彼とのやり取りにパニックに陥って間もなく、私たちの間にかかっていた魔法は解けたのです。 私は暫くの混乱を味わいながらも、 「次は、現実を生きる私と男性との間に誠実な関係性を見つけなくっちゃ!」と心したのでした。 AboutSite
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