モテ願望を横に置こう![]() 決して、「それが、やましいものだから抱いてはならない。」と、 あなたに指し示しているのではありません。 私は、“人が、自分好みの異性から好かれることを嬉しいと思う。” この感情の発生をそれはそれで、たいへんに結構なことだと思います。 ただ、それが人生の目的となってしまった場合の危険もあるのです。 その場合にはまず、個人と個人を前提として成り立つはずの、 結婚の成就がその人から遠のいてしまうことでしょう。 ですから、自分で自分の結婚を切実に望むのであれば、 その点の目的を履き違えないことだと思います。それにしても、 この、異性にモテようとする・・・とはどういったことなのでしょうか? せっかくですから、ここを掘り下げていってみましょう。 私たちの社会では、一般に“モテる”ことが望ましく扱われます。 そのため、モテ服なんてものも登場しましたし、 モテのつくものを身につけると何となく、気分がよくなったりもします。 しかし、“モテる”の現象を逆さから見るとこうです。 通常、人の好みは十人十色存在です。 従って、ある人が10人にモテたいと思った場合、 その人は10人分の好みに自分を合わせなければなりません。ここに一見、 彼、若しくは彼女らの好みに同一のパターンが見られたとしても、一人の人間が、 現実原則的に取り巻き10人分の自我に統一性を持たせることは困難ですから、 仮にこの状況での“モテ”が明らかに実現したところで間違いなく、 10人に崇拝されるこのたった一人は自分を見失う計算となります。 これは言わば、能楽に使われる表情のない能面が、 見る者の心や場面によって表情を持ってしまうことと同じです。 そこには言うなれば、無個性な誰かが留まることになるわけです。 そして、この者はちやほやされることの刺激に最初、 当面の問題を意識せずに済んだとしても、日が経つにつれ、いつかは、 自分に軸を持たずに来たことの大きな闇にもぶち当たることになります。 この時、一対一の個性を擦り合せながら一歩一歩、 互いに歩み寄っていった異性同士の関係性とは違って、 その人に自分の好みの仮面を被せて見ていただけの、 取り巻きさんたちは意外と冷たいものなのです。 いえ、冷たいというよりも闇にぶち当たったその人の心へ、 自分がどう歩み寄っていいかわからず、その一方で、 その距離感にこのたった一人は孤立感を爆発させることになります。 ですから、婚活において重要なのは一人の異性を見つめることにより、 行く行くは自分の本質を見つめていく姿勢になって来ると思います。 何故ならば、この姿勢が後の豊かな結婚生活にも繋がるからです。 しかし、自分がそう思ってみても相手が何人もの異性ストックを持っていたり、 それによって自分との関係性を反故にされたりして傷つき、 この時のショックから次に知り合った異性に向かい、今度は自分から、 複数の異性ストックをチラつかせてしまうかもしれないですよね。 でも、そのことによって無関係な相手に不誠実な印象を与えてしまい、 元来、人並みには誠実な自分の側が誤解を受け、次の、 適度に適切なパートナーから引かれてしまっては元も子もありません。 婚活ですれ違う異性の個性も様々ですから、 人によっては何度となくショックも経験するでしょうけれど、 私は、その感情でもって暗黙のうちに復讐をするよりも、 このショックを正直に伝える努力も必要だと思います。 実際、この伝達能力こそが結婚生活には欠かせないものなのです。 AboutSite
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