喧嘩の場所に気をつける![]() そこに気分や感情の不一致が重なれば、当然、 喧嘩に至るのも自然なことでしょう。 お互いの不満を洗い出してくれるものが喧嘩ですから、 そのことには何ら問題がありません。 ただし、一人と一人との間には純粋に素晴らしい喧嘩であっても、 彼らを取り巻く人々を重ねて捉える時、 だいぶ、事情が違ってくるので注意も必要です。 それこそ当事者同士が、人里離れた大豪邸に住んでいるのでしたら構いませんが、 日本の一般住宅は平均的に様々な人間のライフスペースと隣接しているものです。 例え、両者の間には素晴らしい衝突であったとしても、 その時の衝撃が周囲にどう映るかは別問題なのです。 そして、当事者間では治まったものでも、周囲が、 そこを別ルートで悪く蒸し返す可能性もあります。例えば、喧嘩でキレてしまった、 当事者二人の内の一人に限定して悪い噂が立ったとしましょう。 もちろん、その人物が紛れも無い悪人であればこれもまた良しですが、 実際には、この激しい経過を含めて最終的には彼らが、 双方にとっての、素晴らしい話し合いを終えていたのだとします。しかし、 より悪く目立った一人だけに見事なレッテルがついてしまったのです。 偶然にも、周囲の冷ややかな目線を自覚した彼は非常に思い悩みます。 思いがけず、周囲に余分な影響を与えてしまった現実に対し、 彼の良心が、羞恥心と罪悪感とを激しく呼び覚ますのです・・。 彼の心は世間との葛藤によっても揺さぶられ、本来の目的で喧嘩相手を許す以外にも、 新たな恨みの感情が生じる自分の気配を知覚します。 思い起こせば、あの折にキレざるを得なかったのは行きがかり上、 「自分の行いには間違いは無い。問題は無い。」と酷く、 自信を感じる態度を見せていた喧嘩相手の側が、 まるで周囲に自分の罪状を知らしめるかの如く、 自分の行いを自分を見下ろすように大きな声で読み上げ、 手酷い驚愕と動揺とを味わったがためでした。 その途端、矢も盾もたまらずにみっともない気持ちが生じ、 大声で弁明めいた何かを訴えたくなってしまったのです。 しかし、目立った側の彼に残っていた良心は僅かも容赦されることなく、 事情を知る由も無い世間が更なる追い討ちをかけたのです。 傷心の彼は混乱し大切な相手に向かってこそ憎まれ口を利くようになってしまい、 この恋人たちは、彼のアンビバレントな感情の渦中に疲弊してゆきました。 後日、彼の裁判官となった側のもう一人も決して彼を嫌っていたわけではなく、 自分が、この上なく毅然とした態度で接することができないとむしろ、 自分の側が害されるのではないかとこちらも、また、 強烈な恐怖心に追われていた事実が判明するのですが、結局のところ、 このカップルはここで別れる道を選択したのでした。 人間関係の研究によっても如実に知らされるのは実のところ、彼にも彼女にも、 目の前の相手が、ただの小さなきっかけに過ぎなかった点です。 彼らの間に生じた喧嘩の激しさと複雑さの特徴とはむしろ、 彼らの原風景にあたるそれぞれの親子関係に由来する負の感情にそれぞれが、 それぞれにこっ酷く振り回されていたがためのものでした。 それが、彼らの列記とした対立によって解消に向かったのですから、 実質的には実に有意義な対立でもあったのです。 しかし、純粋な一対一の喧嘩の背後には思わぬところでリング外の他者、 即ち、世間様の影響が巧妙に絡んでくることがあるので難しいのです。 ですから、時には、小声で問題点を検証し合う根気よさ等も学び、 それを必要最低限となる喧嘩の手段として活かすのも、お互いの存在を守りながら、 喧嘩の利点を最大限に活用するための好手段となることでしょう。 よろしければ、今日、あなたの大切な人と話してみて下さい。 AboutSite
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